西武HD
持ち株比率35.48% 米サーベラス
大阪主要百貨店
阪急百貨店梅田本店 前年同月比63%増
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▼ 西武HDは悪しき前例を作ってしまうだろう
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米投資ファンド、サーベラスは1日、西武ホールディングスに対する
持ち株比率が35.48%になると発表しました。
株式公開買い付け(TOB)の目標は下回りましたが、
「3分の1超」で重要案件への拒否権を得ており、
取締役を選ぶ株主総会などで攻防は続くとの見通しです。
36%弱で止まってしまったのは、サーベラス陣営にとっては
痛手でしょう。
もし44%まで持ち株比率を高められていれば、万一、
委任状争奪戦(プロキシファイト)に発展したとしても
勝てたはずです。
それどころか現在の持ち株比率だと、株主総会後に
西武HDの現経営陣が第3者割当増資を実施することで、
サーベラスの持ち株比率を簡単に薄めることができてしまいます。
おそらく、30%を割り込むことになるでしょう。
現経営陣はみずほ銀行出身の人達ですから、ぬかりなく
実施してくると思います。
私としては、この西武HDの対応を決してフェアだとは
感じていません。
一般的には「日本VSハゲタカ」の構図でとらえられがちですが、
むしろ現西武HDの経営陣は怠慢であり、やるべきことを
やっていないと思います。
軽井沢、新宿、品川の開発など、西武HDのポテンシャルを
活かすチャンスなど沢山あります。
さらに言えば、私はJR東日本への売却も含め、
西武HD改革のための提案書を西武HDにもサーベラスにも
送ったことがあります。
それでも西武HDは改革に着手しなかったのです。
しかし今となっては、そのような前向きな戦略を語る
フェーズは終了してしまったと言わざるを得ないでしょう。
今後の西武HDの対応次第ですが、怠慢経営のツケを払わず
金融上のテクニックでお茶を濁してごまかすという、
悪しき前例を残すことになるだろうと思います。
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▼ 大阪梅田の百貨店戦争は、阪急梅田店の一人勝ち
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大阪市内の主要百貨店が3日に発表した5月の売上高は、
阪急百貨店梅田本店が前年同月比63.0%増となる一方、
大丸梅田店とJR大阪三越伊勢丹はいずれも約7%減少しました。
阪急梅田店が大阪梅田の百貨店戦争に見事勝ち抜くだろうと
私は思っていましたが、それでもこれほどの数字が出てくるとは
想像していませんでした。
大阪梅田駅周辺は日本一の百貨店激戦区です。
全ての百貨店が揃ったとき、どこが勝ち組になるのか?
色々な人が予測をしていました。
しかし誰一人、ここまで阪急梅田店だけが一人勝ちするとは
考えていませんでした。
すべての人の予測を裏切った一人勝ちだと言えるでしょう。
阪急梅田店が63%増加する一方、大丸心斎橋店はそこそこ、
高島屋、大丸梅田店の売上高は減少しています。
なぜ阪急梅田店が圧倒的に勝てたのか?
様々な理由があると思います。
駅からの動線が重要だという人もいるでしょう。
ただ、それ以上に私はこれまでの百貨店にはなかった「物語性」
「イベント性」を持っていることが、阪急梅田店の最大の
強みであり、一人勝ちできた要因ではないかと感じています。
一度、足を運んで自分自身で体験してみることをお勧めします。
阪急梅田店がある阪急沿線は、芦屋を筆頭に日本で最も
高齢化が進んでいる地域の1つですが、「物語性」「イベント性」
があるおかげで高齢者も足を運ぶ理由になっていると思います。
また阪急梅田店は外商が強いので、そちらで売上を伸ばしている
という側面もあるでしょう。
全ての人の予測を裏切った、大阪梅田の百貨店戦争における
阪急梅田店の一人勝ちは見事としか言えません。