日産・ルノー連合 夏までにルノー工場で日産車生産
ヤクルト本社 海外での提携を解消
米ボーイング 787運行再開へ向け改修作業完了
ANA 連結営業利益1100億円
-------------------------------------------------------------
▼ 日産はゴーン氏と袂を分かつか逆買収せよ
-------------------------------------------------------------
日産・ルノー連合のカルロス・ゴーンCEOは、先月13日、
「夏までにルノーの工場で日産車を生産する計画を発表できるだろう」
との見通しを示しました。
現在、両社の業績格差は広がっていますが、フランス政府も
日産がルノーを手助けするのは当然とコメントするなど圧力を
強めており、負担を強いられる日産社内からはルノーへの
出資比率を引き下げる議論も出始めたということです。
これは非常におかしな話だと思います。
ルノーの純利益算定の構造を見ると、2012年の利益の大半は
日産が生み出したものです。
今では「ルノー=日産」と言っても過言ではありません。
それなのに、オランド仏大統領は、
「フランスで日産の車を作り、ルノーの工場を閉鎖しないように」
と言っています。
フランス政府はルノーの株式を保有している株主ですから、
ルノーの得になることを提言しているのです。
こうした状況に対して日本政府が黙っている理由はありません。
「日本の雇用を考えてもそんなことは受け入れられないし、
ルノーのことはルノーが考えろ」と主張するべきだと私は思います。
確かに、日産がV字回復を成し遂げることが出来たのは、
カルロス・ゴーンCEOのお陰ですが、もうその義理も
果たしたのではないでしょうか。
今、ゴーン氏の給与の大半は日産から支払っています。
それにも関わらず、ゴーン氏は日本に不利な動きばかりして、
フランス政府にベッタリ近づいています。
もうそろそろ、ゴーン氏と袂を分かつか、あるいは日産が
ルノーを逆買収するということも検討しても良いと私は思います。
-------------------------------------------------------------
▼ ヤクルトはTOBの危険性が大
-------------------------------------------------------------
ヤクルト本社は26日、同社の筆頭株主の仏食品大手ダノンとの
戦略的提携関係を解消することで合意したと発表しました。
ヤクルト株を20%持つダノンは株式の買い増しや提携関係の強化を
求めていましたが、条件が折り合わなかったためです。
戦略提携を解消することは両社の決別を意味するのではなく、
むしろダノン社によるヤクルトのTOBへとつながる
可能性がある動きです。
すでに20%の株式を保有しているわけですから、
33.3%まで買い増していくことはそれほど難しい話ではありません。
ヤクルトとしては防ぐのは難しいかも知れません。
ヤクルトは、乳酸菌の研究などが進んでいるため、世界的に見ても
非常に評価が高い企業ですから、TOBの可能性は大いにあります。
これまでにもヤクルトの経営陣は様々なトラブルを
起こしてきましたが、今回のような事態を招いてしまったのも、
ひとえにヤクルト経営陣の怠慢さだと私は思います。
-------------------------------------------------------------
▼ ボーイング787の運行停止がむしろプラスに働いた
-------------------------------------------------------------
米ボーイングは新型機「787」の運航再開に向けた改修作業を
週内にほぼ終える見通しです。
改修が終われば米連邦航空局(FAA)など各国当局が正式に
営業運航の許可を出します。
1月の相次ぐ発煙事故で起きた安全問題はヤマ場を越え、
同社にとっては、運航停止に伴う航空会社との補償交渉と
信頼の回復が次の課題となる見通しです。
日本でもすでに国交省の承認がおりて、6月から就航開始が
決定しています。
実は面白いのは、ボーイング787の運行が停止していたのに、
全日空の決算を見ると全く数字が悪くないということです。
むしろ、ボーイング787の運行が停止していたから良かったと
さえ言えるかも知れません。
全日空は、赤字になりそうな路線に対して、燃料効率が良いという
理由でボーイングの新型機「787」を割り当てました。
しかし結局、運行することができず、赤字になりそうな路線が
飛ばなかったおかげで、驚くべき数字が出てきたのです。
全日空の連結営業利益は1000億円を超え、前期比7%増です。
コスト削減の結果だと発表されていますが、
私は「787」の運行停止がプラスに働いたのではないかと見ています。
結果論ですが、燃料効率が良い飛行機が開発されたからと言って、
手放しに不採算路線を復活させるのは危険だと言えるでしょう。