ITサービス大手 IT再編、日印連合が号砲
NTTドコモ インド携帯電話事業から撤退
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▼ 日印同盟というより、タタに取り込まれたというべき
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日経新聞は、先月24日、国内IT業界が異例の再編に
色めき立っているとし、三菱商事とインドのITサービス最大手
タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)が日本の事業を
7月に統合することを紹介しています。
日印連合などと報じられていますが、
実質的には三菱商事がタタの傘下で細かくやってきた
事業を取り込まれたという形でしょう。
タタ側からしても、三菱商事の関連事業を
取り込めるのは非常に有利になると見ていると思います。
三菱商事としては、タタと組むことでシステムも
近代化できますし、タタの助けを借りて
一気に事業展開を進めていきたいという算段でしょう。
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▼ 2兆円を捨てたNTTドコモは、いつになったら学ぶのか?
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NTTドコモは先月25日、インドの携帯電話事業から
撤退すると発表しました。
加藤社長は「インドはこれからも伸びると思うが、
成長性は当初の見通しほど高くない」
と述べているということです。
NTTドコモというのは、何とも中途半端なことばかりを
繰り返している会社です。
今回の件も自ら全部やればいいのに、契約件数でトップ3
から大きく引き離されているタタ・テレサービシズに
中途半端に4分の1ほど出資したものの、
結局は業界6位で終わっています(2012‐13年度実績)。
NTTドコモの海外出資の歴史を見ると、ひどい有様です。
KPNモバイルの5000億円(2000年出資・2005年売却)、
ハチソン3GUKの1900億円(2000年出資・2005年売却)、
AT&Tワイヤレスの1兆1000億円(2000年出資・2004年売却)
となっていて、約2兆円が全て水の泡になっています。
今回発表されたタタ・テレサービシズにも、
すでに2600億円出資していますが、
これも同様に全くの無駄に終わることになります。
約600億円~650億円という少額出資先である
KGテレコム(台湾)とKTフリーテル(韓国)については
出資継続予定ですが、結局のところ技術援助をしただけで
終わりになるのではないかと思います。
NTTドコモは、これまで一貫して、ソフトバンクの孫社長とは
違って100%出資しない方針を貫いてきていますが、
私に言わせれば「経営する気がないなら、カネを払うな」
と思います。
キャッシュが豊富にあるからできることですが、
未だにこれだけの資金を無駄にしても気づかないのかと思うと、
情けない話です。