米ネット企業
新興ネット企業の株価に明暗
タブレット端末
4-6月期世界出荷台数 米アップルが首位
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▼ 上場時が期待値の最大になってはいけない
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2011~12年に相次いで株式公開した新興の米インターネット企業の株価が
明暗を分けています。
フェイスブックは6営業日連続で下落し、2日には一時、
20ドルを割り込みました。
一方、4~6月期決算を発表したリンクトインは同日の時間外取引で株価が
9%超上昇しました。
広告に加えて「会員情報を活用した企業の採用支援ビジネス」と
「会費収入」を収益源としていることが成長期待を生んでいると見られます。
リンクトインも収益だけを見ると、この四半期では落ち込みを見せていますが、
フェイスブックの後からスタートしたサービスとしての強みを感じます。
米国の新興インターネット企業の株価推移を見てみると、リンクトインや
イエルプといった比較的小規模な企業のほうが堅調です。
一方で、大型上場として一世を風靡したジンガやフェイスブックの株価は
かなり落ち込んできています。
上場時に比べると、ジンガの時価総額は約60%以上減、
フェイスブックが約40%減といった状況です。
このような状況を見ると、「とりあえず上場してお金を稼げばいい」という
考えがあるのではないかと私は感じてしまいます。
かつてはマイクロソフトなどを見ても分かるように、
上場してからがスタートであり、そこから大きく株価も伸びていきました。
ところが現在では、上場時に「期待値」は最大となっていて後は落ちるだけ、
という状況です。
市場が過剰に期待値を演出する一方で、その割を食うはめになっているのが、
上場時に期待して株を購入する「一般株主」という構図です。
新興インターネット企業を観察するときには、上場後の動向にも
注意をはらっておく必要がますます高くなっていると感じます。
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▼ アンドロイドOSとiOSの差が開き始めている
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米調査会社IDCが2日発表した4-6月期のタブレット型多機能端末の
世界出荷台数調査によると、米アップルが前年同期比84%増で
首位を維持しました。
3月に発売した新型の「iPad」が好調で、シェアは約70%と2位の
韓国のサムスン電子(9.6%)を大きく引き離して独走しています。
これは相当、根が深いポイントだと思います。
iPhone・iOSに対して、アンドロイドはOSを無料で利用できるということが
利点になっていますが、結局のところ誰もアンドロイドOSに
ついて責任を持って取り組んでいる人がいません。
一方のiOSはアップルがそれこそ命がけで開発を進めています。
ここに来て、OSそのものの信頼性やアプリの優秀性の点で
両者の間に差が出始めています。
2011年第2四半期のタブレット端末のメーカ別シェアでは、
トップのアップル61.5%に対して、2位サムスン電子が7.3%で
赤丸急上昇と思っていました。
ところが今年(2012年第2四半期)になって、2位サムスン電子9.6%と
伸びているものの、トップのアップルが68.2%までシェアを伸ばし、
両者の差は広がっています。
このシェア推移を見る限り、アップルの強さが際立っており、
OSの性能、豊富なアプリケーションなど、全体の整合性の点でも
抜きに出ている印象です。
日本では、KDDIがiPhoneに乗り換えた一方で、NTTドコモは今後も
アンドロイドOSを採用していく方針のようです。
最近、NTTドコモでは通信・システムトラブルが頻発し、
システム面に弱いという「力不足」を露呈しています。
今後もアンドロイドOSを採用するのか否かという点は、
今後の非常に重要な判断になると思います。
盤石と思われているNTTドコモであっても、
このOS問題は慎重に整理していくべきでしょう。