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- エニグモ 百貨店脅かす8万人のバイヤー
- ニトリHD 伸びしろは「電車でニトリ」
- ドトール 「ドトール」が復権へ?
ボーダレス・ワールドの時代、現地バイヤーにもっと活躍してほしい
日経新聞は先月30日、「百貨店脅かす8万人のバイヤー」と題する記事を掲載しました。
これは、ファッション通販サイト「BUYMA(バイマ)」の商品取扱高が300億円を突破する見通しを紹介。
海外に住む「パーソナルショッパー」と呼ばれる出品者との個人間取引を仲介するサービスで、日本では手に入らない商品が現地に近い価格で入手できることや、豊富な品揃えが人気を集めているとのことです。
昔、私も百貨店の仕事を手伝っているときに同じようなモデルを提案したことがあります。
海外に駐在している人、在住の人に「バイヤー」になって、独自に商品を選定してもらい、直接日本へ販売するというモデルです。
百貨店もバイヤーを使っていますが、百貨店を通すと価格が跳ね上がってしまいます。
現地では2000円で売られているものが、日本へ来ると1万円になるのが普通です。
百貨店を通さない場合だと、日本市場に魅力を感じた企業が直接オリジナルブランドを展開したり、あるいは総代理店が輸入販売を統括してきましたが、いずれの場合でも日本での販売価格は現地価格の3倍~4倍でした。
BUYMA(バイマ)では、現地のことをよく知っている主として主婦など8万人が「バイヤー」になっています。
例えば、彼らの販売価格は、現地価格に5%程の手数料を上乗せした程度で収まることもあります。
場合によっては、「バイヤー」が現地のメーカーと親しくなって安く仕入れられると、販売価格と現地価格がほとんど同じになるケースもあります。
今の時代、物流コストはどんどん下がり、また数日あれば日本へ商品を送ることができますから、このような「バイヤー」はますます活躍できると思います。
中国の越境ECも話題になっていますが、本質は同じです。
中国人留学生を活用して、彼らがサイトを作って越境ECを展開しています。
日本から「爆買い」がなくなったと言われていますが、越境ECという形に変わって活発になっています。
中国政府は、日本での爆買いに対して高い税金をかけましたが、越境ECについては税率を上げていません。
この税率を上げると、さすがに国民の怒りを買うのを恐れているのかもしれません。
私はボーダレス・ワールドの提唱者です。越境ECもBUYMA(バイマ)も大歓迎です。
私の好きなワインは現地では19ユーロですが、日本の楽天では1万8,000円、六本木のお店に行くと6万円になります。
世界中の壁をなくし、こうした価格差が少なくなり、より取引が活発になって欲しいと思います。
ニトリ「後から配達」モデルは新しい局面、他産業も参考にすべき
日経新聞は5日、『伸びしろは「電車でニトリ」』と題する記事を掲載しました。
昨年12月、ニトリの新宿タカシマヤタイムズスクエア店がオープンしたことを紹介。
2015年試験的に出店したプランタン銀座店が盛況で、以降百貨店から出店依頼が相次いでいて、価格戦略、為替対策も万全の同社の業績見通しは良好とのことです。
これまでニトリは、展示面積の問題もあり、都心を避けて郊外型で展開してきました。
試験的に出店した銀座店では、その場で商品を持ち帰ってもらうのではなく、お届けは宅配便という方法を採用しました。
お店で「見て、注文」して、後から「届けて」もらう。
このスタイルが成功するとわかったのは、ニトリにとって新しい局面を迎えたと言えるでしょう。
関東の東急沿線、関西の阪急沿線は、お金持ちが多いと言われています。
この人たちをターゲットに考えると、高齢化しているため「買って持ち帰る」のは難しいことが想像できます。
阪急の場合には外商が強く、外商メインで対応していますが、東京では外商よりも「自分で来て、後から届けてもらう」というスタイルが合っている気がします。
このモデルは、郊外型の店舗展開をしている他の企業・産業にとっても、大いに参考になると思います。
ABCマート、しまむらなどは、大いにニトリのモデルを研究するべきでしょう。
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小学館の情報サイトは、『「ドトール」が復権へ?』と題する記事を掲載しました。
コーヒーショップチェーン最大手の「ドトール」について、かつてのサラリーマンが利用する喫煙者向けの喫茶店というイメージが変化し、昨今では学生や若い女性の支持も集まっていると紹介。
禁煙や分煙が進んでいることや、気取らずに入れることが魅力とする利用者の声を紹介しています。
タバコのイメージが強かったドトールですが、現在は大型店の一部で分煙が残るものの、多くの店舗では完全禁煙になっています。
私も散歩のついでにドトールに立ち寄ることが多いのですが、スイカも使えるし、非常に便利だと感じています。
市ヶ谷付近の靖国通り沿いだけで3店舗もあり、いつも混雑しているお店、いつも空いているお店、日によって状況が異なるお店、と三者三様です。
さすがに隣接しすぎているのでは?と感じますが、このあたりは見直す余地があるかも知れません。
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※この記事は1月15日にBBTchで放映された大前研一ライブの内容を一部抜粋し編集しています
今週の大前の視点を読み、皆さんはどうお考えになりましたか?
今週は、各社のビジネスモデルが迎えた新しい局面についてお届けしました。
ニトリの新たなモデルについて、同業態の企業は研究すべきと述べた大前。
大前の指摘のように、様々な事例の研究を通して、自社にも適用できるベストプラクティスを発見することは、問題解決において非常に重要です。
ベストプラクティスを自社のバリューチェーンにも当てはめることによって、業績にインパクトをもたらす仕組みを構築することができ、自社の勝ちパターンの創出につながっていきます。
▼ 今週は「防災ガール」からのお題に挑戦!【BBTアイデア天下一武道会】
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