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就職企業人気ランキング
みずほFGが初の首位、三菱東京UFJ3位
安定志向の強まりも
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●志の低い学生が多すぎる日本。
学生は、20年後のキャリアを見ているか?
12日、リクルートがまとめた2008年春卒業予定の大学生の
就職人気企業ランキングで、みずほフィナンシャルグループ
(以下、みずほFG)が初の1位になりました。
昨年6位だった三菱東京UFJ銀行が3位に入るなど、
大量採用を続ける金融機関の積極姿勢が人気を集めている
とのことです。
ランキング上位は、次のようになっています。
1位:みずほFG、2位:全日本空輸、
3位:三菱東京UFJ銀行、4位:トヨタ自動車、
5位:日立製作所、6位:電通、7位:JR東海、
8位:JTB、9位:博報堂、10位:松下電器産業
※「08年春卒業予定の大学生・就職人気企業ランキング」チャートを見る
この順位を見ると、私としては、学生に悲しみを
覚えてしまいます。
1つには、日本には志が低い学生が多いということを
如実に物語っているからです。
本来の銀行業務を遂行することが出来ず、
預金者に金利を払えないまま、自分たちだけは儲かっている
という銀行。
そんな預金者を馬鹿にしているとしか思えない銀行の人気が
高まっているというのは、どういうことでしょうか。
学生自身も、学生にアドバイスする立場にある先生も、
根性が腐りきっていると私は感じてしまいます。
もう1つには、学生たちの20年後のキャリアに不安を
感じるからです。
このランキングに登場している大半の企業では、
実際に活躍できるようになるのは40代半ばくらいからでしょう。
20年も先の自分のキャリアプランを描いた上で
就職を考えた学生がどれほどいるでしょうか、疑問を感じます。
20年後になって泣くことがないように、学生にはぜひ頑張って
もらいたい、としか言いようがありません。
●この期に及んで「安定志向」。
せめて、第二新卒に期待したい。
また、学生がその企業を選んだ理由「大学生・企業選択の視点」
を見てみると、実に面白いと感じます。
※「08年春卒業予定の大学生・企業選択の視点」チャートを見る
02年から07年の最近5年間の推移を見ると、
『自分がやりたい仕事ができる』と『仕事の成果や業績が
正当に評価される』という理由が下降しているのに対し、
『給与、福利厚生など待遇が良い』と『雇用が安定している』
という理由が上昇しています。
成果主義が叫ばれた時期から、再び学生の意識は「安定」へと
戻ってしまったようです。
この期に及んで「安定」を求めてどうするのか?と
私としては問い質したい気持ちです。
ただ、最近では第二新卒という選択肢を取る人も
増えてきています。
新卒で4、5年ほどトレーニングを積んでから、
戦力として活躍できる場へ転職するという形です。
私としては、このあたりに期待したいところです。
学生にしろ、社会人にしろ、しっかりと自分の頭で物事を考える
習慣をつけておかないと、大局に流されるだけになって
しまいます。
これからの時代は、今まで以上に、自らしっかりと考え、
創造力を発揮できる人が価値を持つ時代になります。
学生の方には、将来、「こんなはずじゃなかった・・・」などと
後悔することがないように、自ら考えて行動できる人に
なってもらいたいと切に期待しています。
以上